NISHIOKA PENCIL AW 2022-23

NISHIOKA PENCILとして初めての引き摺りと、振袖を制作。 京都の工房・職人とコラボレーションし、 友禅の新たな魅力を作り出すことに挑戦しました。“Grateful”とは「ありがたい」という意味。京友禅の伝統的な技術やそれらを扱う職人、素材、道具も、 年々減ってきています。そういった「存在することが稀である」「尊い」 技術によって生み出される美意識を残すべく、 「未来への宝物」になる着物を制作するというコンセプトです。

 

引き摺り(ひきずり)“鏡の女髑髏風” / 背面に大きく描かれた髑髏は鏡に映る着物姿の女の騙し絵。 “All Is Vanity / Charles Allan Gilbert (1892)”のオマージュ。 京友禅の老舗「岡重」と制作、 妖しく艶美な引き摺りに仕上げた。

 

振袖“暈景(うんけい)茜、青天、緑竹 / 上下に大きく染め分けられたぼかし模様は景色の様。 丹後ちりめんの地に織られた鳳凰が舞う。 柔らかく美しいぼかし染めで知られる「あけ田」と制作。

 

振袖“ペルシアン” 燕脂、黒、紺青 / ペルシア〜更紗由来の文様を西岡ペンシルが再構築、 織物を模した大胆で繊細なドット柄を板場友禅で仕上げた。 独創的な手染めに取り組む「和晃苑」と制作。

PHOTO:磯部昭子