KAPUKI ARTS

KAPUKI ARTS vol.4
NISHIOKA PENCIL

場所 中目黒KAPUKI
会期 2022年6月3日(金) 〜 7月3日(日)
時間 平日12:00〜18:00、土日祝11:00〜18:00

〜アーティスト紹介〜
自分が西岡氏と初めてコンタクトしたのは、映画館のキャンペーンビジュアルの撮影だった。
当時、トップアートディレクターとして電通に属していた西岡氏からの依頼で、その奇想天外なビジュアルは完成した。
その後、航空会社やショッピングセンターなどのキャンペーンビジュアルの制作をチームとして行うことになった。
どのビジュアルも、ジェンダレスで、西岡氏しか想像し得ない「ファンタジー×毒」が表現されていた。
そして、時折グラフィックワークに現れた文様は、秀逸であり、どこか日本を感じさせ、目から浸透していく感覚が気持ち良かった。
後から聞くと、西岡氏の祖父は京友禅の絵師であり、幼少のころは、工芸染裳の職人である父の傍らで過ごしていたという。
おそらく、そのころから文様に対する「意識」を形成して行き、現在の西岡氏の表現につながっているのだと推測する。

2013年 KAPUKIの前身となる着物ブランド「Elly&Oby」が新宿伊勢丹でデビューする。
そのクリエイティブディレクターを努めた自分は、西岡氏を着物の文様の絵師として逆指名した。
その掟破りとも言える大胆で繊細な図案は、初めて着物に携わったとは思えない完成度だった。
以降、KAPUKIのために、数多くの着物や帯の文様を生み出してもらっている。

KAPUKI ARTS vol.4 では、西岡氏がギャラリーAL(東京/恵比寿)で行う個展
「Grateful ~花か髑髏か~展」と同時スタートするかたちで、数々の新作をラインナップする。
京都 誉田屋源兵衛に制作を依頼した新作の振袖・帯を始め、
手摺りグラフィックTシャツ、手描き扇子、グラフィックパネル、スカーフ、タイツなどに表現された
西岡ワールドを是非お楽しみいただきたい。

腰塚光晃/KAPUKIクリエイティブディレクター、写真家

 

〜NISHIOKA PENCIL プロフィール〜
アートディレクター/図案家。西岡ペンシル代表。京都市生まれ。金沢美術工芸大学視覚デザイン専攻卒。企業の広告やキャンペーン、ブランディング、ロゴデザインからテキスタイルデザインまで様々な分野で仕事をする。鳥瞰図師の祖父と、京友禅悉皆屋の家に生まれたルーツを持ち、和様の美から受ける刺激・素養を グラフィックデザインやアートに通じるものとして活かしてきた。文様を単なる柄や装飾と捉えるだけではなく「時代や場に応じて複雑な意味の広がりを投影できる優れたアートプラットフォームとしての文様」を独自に制作する。2014年にはパリと東京で2つの「ニュー・文様」展を開催し大きな注目を集める。近年の個展では「文字と文様」(’19 )がある。